残穢（ざんえ）－住（す）んではいけない部屋（へや）－

The Inerasable

《映画えいがのあらすじ》主人公しゅじんこうは小説家しょうせつかである「私わたし」です。

女子大生じょしだいせいの久保くぼさんという読者どくしゃから、1通つうの手紙てがみが届とどきます。

「いま住すんでいる部屋へやで、奇妙きみょうな“音おと”がするんです」

私わたしと久保くぼさんは好奇心こうきしんを抑おさえられず、調査ちょうさをはじめます。

すると、そのマンションに住すんだことのある人ひとたちが、自殺じさつや心中しんじゅう、殺人さつじんをしていたことがわかってきます。

「私わたし」と久保くぼさんは、家族かぞくや知り合しりあいの協力きょうりょくをえて、ついに、事件じけんの原因げんいんにたどりつきます。

正ただしさ、清潔せいけつさ、神聖しんせいさなどがそこなわれること。

「よごれる」は物ものについて言いいます ⇒

服ふくがよごれる、コーヒーをこぼしてノートがよごれた「けがれる」は精神せいしん的てきにきよらかでなくなることを言いいます。

「きよらか」は純粋じゅんすいであることです。

日本にほんにも古ふるくから「けがれ」をさける考かんがえがありました。

人間にんげんの死し、血ちを流ながすことは特とくにさけなければならない「けがれ」でした。

とくに、ひどい死しに方かたをした人ひとから出でた「けがれ」はいちばん危険きけんであると言いわれていました。

「残ざん穢え」とはけがれが消きえず、残のこったものです。

少すこしのけがれでも、ふれてしまうと悪わるいことがおきます。

ましてや、長ながい年月ねんげつをへて積み重つみかさなったけがれにふれてしまったらー

ストーリーもこわいのですが、過去かこのようすを再現さいげんするシーンや、新聞しんぶん記事きじの中なかにある写真しゃしんもこわいです。

ミステリー要素ようそがつよい映画えいがなので、映画えいがを見みている最中さいちゅうはなぞをといていくかていを見みるほうがおもしろいです。

でも、映画えいががおわってから内容ないようを思い出おもいだしていくと、じわじわとこわくなってくる。そんな映画えいがです。

映うつってはいけないものが映うつっている特別とくべつ映像えいぞう

主人公しゅじんこうの「私わたし」が映画えいがの中なかで書かいている本ほんの原稿げんこうは『鬼き談だん百ひゃっ景けい』です。

この本ほんは 99のこわい話はなしが載のっていますが、100話わめはありません。

こわい話はなしを 100話わ、話はなしてしまうとほんものの妖怪ようかいや幽霊ゆうれいが出でると言いわれているからです。

『残ざん穢え』は『鬼き談だん百ひゃっ景けい』におさめられていない100話わめだそうです。

『鬼き談だん百ひゃっ景けい』のなかでとくにこわい 10の話はなしが映画えいがになりました。

こわい話はなしが好すきな人ひとはぜひ見みてみてください。